【経営者向け】「頑張り」をどう評価する?定性評価の評価ポイント

山梨、静岡を中心に活動する人事のお医者さん、
人事制度構築士の中村仁です。

認定コンサルタント・人事制度構築士

【評価をする上での悩みは尽きない、、、】
「毎日遅くまで残業して頑張っている社員を評価してあげたい」
「売上数字には直接表れないけれど、裏方でチームを支えてくれている社員に報いたい」
中小企業の経営者様から、このようなお声をよく伺います。

数字で成果が見える「定量評価(売上高、契約件数など)」に対し、
社員の姿勢や行動を評価する「定性評価」は、社員のモチベーションを
高めるうえで欠かせない要素です。

しかし一方で「どう評価すればいいか分からず、結局社長の感覚や
好き嫌いになってしまう」「他の社員から不公平だと不満が出る」
という悩みの種になりやすいのも事実です。

今回は、曖昧になりがちな社員の「頑張り」を公平かつ客観的に
評価するための定性評価のポイントを分かりやすく解説します。

【なぜ「頑張り(定性評価)」の評価は難しくなるのか?】
定性評価がうまくいかない最大の理由は、評価者の「主観(印象)」
で判定してしまうことにあります。

「いつも遅くまで残業しているから、頑張っているはずだ」
「明るく元気に挨拶してくれるから、評価を高くしよう」

これらは一見良いことのように思えますが、明確な基準がないと
以下のような悪循環に陥ります。
1.基準の不透明さに社員が不満を持つ
 (「なぜあの人が自分より評価が高いのか?」)
2.要領よく定時で成果を出す優秀な社員が損を感じて離職する
3.社長自身も「何を基準にボーナスを決めるべきか」毎回頭を悩ませる

定性評価を機能させるには、「頑張り」という曖昧な言葉を、
誰もが納得できる「具体的な行動」に変換することが必要です。

【「頑張り」を客観化する!定性評価の3つのポイント】
《ポイント1:「感情・状態」ではなく「再現性のある行動」を見る
定性評価では、「やる気がある」「真面目だ」といった感情や状態を
見るのではなく、「具体的にどんな行動をとったか」を評価します。

× 誤った評価基準(状態):「いつも熱心に仕事に取り組んでいる」
◯ 正しい評価基準(行動):「業務のムダに気づき、自発的にマニュアルを
作成・更新した」

「頑張り」を「具体的な行動」に置き換えることで、評価する側・される側の
認識のズレをなくすことができます。

《ポイント2:期待する行動を「段階(レベル感)」で定義する》
「どこまで出来たら合格なのか」という基準がないと、評価は
どうしてもブレてしまいます。

職種や役職に応じた「行動のレベル感」をあらかじめ示しておきましょう。
例えば、「チームワーク・協調性」という評価項目を設定する場合、
以下のように段階分けします。

このようにレベルを明示することで、社員も「次に目指すべき行動」が
明確になります。

《ポイント3:会社の「経営理念・バリュー(行動指針)」と連動させる》
どれだけ個人が頑張っていても、その方向性が会社の目指すゴールと
ズレていては意味がありません。

定性評価の項目には、自社の経営理念やバリュー(大切にしたい価値観)
をそのまま落とし込みましょう。
「スピード重視」の会社の場合: 質の高さだけでなく「迅速なレスポンスや
試行錯誤の早さ」を評価する

「顧客寄り添い」の会社の場合: 効率だけでなく「顧客の潜在課題を
引き出した行動」を評価する

「うちの会社では、こういう行動をとる人が評価されるんだ」という
強いメッセージになり、社内のカルチャー形成にも繋がります。

【中小企業が陥りがちな「定性評価の落とし穴」】
制度を運用するうえで、経営者が特に注意すべき2つの落とし穴があります。

《落とし穴①:「長時間労働=頑張り」という錯覚》
ダラダラと残業している社員が高く評価され、時間内に効率よく
仕事を終わらせる社員が評価されない状態は、組織の生産性を
著しく低下させます。

「時間」ではなく「時間内で生み出した工夫や行動」を見るよう
意識してください。

《落とし穴②:評価理由を社員に伝えていない》
評価シートをつけて終わりにしてはいけません。

定性評価で最も重要なのは「なぜその評価になったのか」を
対話で伝えること(フィードバック)です。

定期的な面談(1on1など)で、「あなたのこの行動がチームを救ったよ」
「次はここを意識してみよう」と具体例を挙げて対話することで、
社員の成長スピードは劇的に上がります。

【正しい定性評価は「自走する社員」を育てる】
定性評価とは、単なる「経営者の感覚によるお情け評価」ではありません。
「会社が社員に求めている望ましい行動を示し、社員の成長を後押し
するための仕組み」です。

「頑張り」を具体的な「行動」へと変換し、正当に評価できる仕組みを
整えることで、社員の納得感とモチベーションは確実に高まります。

評価=点数をつけることではなく「社員の現在地」の確認です。
上司・部下でそのことをしっかり意識しながら、社員の行動を変え、
成長を促し、結果的に会社の業績に繋げることが大切です。

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★編集後記
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訂正評価の基準は「文書・言葉」なので、どうしても基準が
それぞれの主観によって決まってしまいます。

目線を出来るだけ揃えておくというのがポイントになる為、
上司・部下共に「主観」によらない状態にしておくのが、
人事制度を生かすポイントになります。

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