給料を上げても社員のモチベーションが上がらない、本当の理由
山梨、静岡を中心に活動する人事のお医者さん、
人事制度構築士の中村仁です。
毎日気を抜いているつもりはないんですが、、、
気付くと1日が終わり、1週間が過ぎています。
日々が充実していると信じて、今年も残りの
約半分をしっかり活動していきたいものです。
【給料を上げても社員のモチベーションが上がらない、本当の理由】
「せっかく業績が上がったから、社員に還元しようと基本給を
ベースアップしたのに、みんなの動きが全然変わらない……」
「むしろ、『これだけしか上がらないのか』と不満を言われてしまった……」
経営者の皆様、こんな苦い経験はありませんか?
「社員のモチベーションを上げるには、給料を高くするのが
一番だ」と考えがちですが、実はお金だけで社員のやる気を
引き出し続けることには、科学的・心理学的な限界があります。
今回は、人事制度構築士の視点から、「給料を上げても
モチベーションが上がらない本当の理由」と、社員が自発的に
動き出すために本当に必要な仕組みについて解説します。
理由1:お金は「不満」を消せても「満足」は生まない
アメリカの心理学者ハーズバーグが提唱した
「動機付け・衛生理論」をご存知でしょうか?
人間の仕事における欲求には、以下の2つがあるという理論です。

驚くべきことに、「給料」は衛生要因、つまり
「不満を解消するためのもの」に過ぎません。
給料が低いと社員は強い不満を持ちますが、ある程度まで上がると
「不満が出ない状態」になるだけで、そこから先の爆発的なモチベーション
(動機付け)には繋がらないのです。
給料アップは、いわば「マイナスをゼロにする行為」であり、
「ゼロをプラスにする行為」ではない。
これが、給料を上げても劇的な変化が見られない最大の理由です。
理由2:「なぜ上がったのか」の基準が不透明だから
もう一つ、中小企業でよくある落とし穴が「社長のどんぶり
勘定による昇給」です。
社長が「あいつは最近頑張っているから、来月から3万円給料を上げてやろう」と、
善意で給料を上げたとします。
もらった瞬間は社員も喜びますが、人間の慣れは恐ろしいものです。
3ヶ月も経てば、その給料が「当たり前」になります。
さらに深刻なのは、以下のような疑問や不信感が社内に生まれることです。
「なんで俺の給料が上がったんだろう?(来年も上がるのかな?)」
「あいつの方が給料が高いのはなぜだ?社長に気に入られているからか?」
「なぜ上がったのか」「次(来年)は何を達成すれば上がるのか」という基準
(=人事評価制度)がオープンになっていない昇給は、逆に社員に不安や不公平感
を与え、モチベーションを低下させる原因にすらなり得ます。
【社員が自発的に動き出す!本当に必要な3つの「仕組み」】
では、お金以外で社員のモチベーションを最大化し、維持するには
どうすればいいのでしょうか?
必要なのは、次の3つの仕組みを社内に組み込むことです。
① 「成長のロードマップ」を見せる(等級制度)
社員にとって最大のモチベーションの一つは「この会社で自分は
成長できるのか?」という未来への期待です。
「何をマスターすれば、次のステージ(主任やマネージャー)に行けるのか」
を明確にしたロードマップ(等級基準)を示しましょう。
未来が見えることで、社員は目先の給料ではなく、自身の成長に
向かって走り出します。
② 「プロセス」を承認する(評価制度)
「結果(売上)を出したから給料を上げる」だけでは、結果が
出なかった時に社員は腐ってしまいます。
「結果を出すために、どんな行動をとったか」「どんなスキルを身につけたか」
というプロセス(行動)をしっかり見て、評価する仕組みが必要です。
「社長や上司は、自分の頑張りをちゃんと見てくれている」という安心感が、
次の挑戦への原動力になります。
③ 「評価と報酬」の紐付けをオープンにする(賃金制度)
「評価ランクが〇〇だったら、基本給は〇〇円上がる」「賞与は会社の業績と
個人の評価でこう決まる」というルールを全社員に公開します。
ルールが透明であればあるほど、社員は「頑張ったら頑張った分だけ報われる」
と納得し、ゲームに熱中するように仕事に取り組み始めます。
まとめ:モチベーションを高めるのは「お金」ではなく「納得感」
「給料は、頑張った結果として『納得のいくルール』に基づいて
支払われるからこそ、価値がある」
もし、あなたが「社員のモチベーションを上げたい」と本気で願うなら、
ただ給料袋を厚くするのではなく、「社員が納得して、安心して上を目指せる
舞台(人事制度)」を整えてあげてください。
それこそが、人が辞めず、自発的に業績を伸ばし続ける強い組織を作る唯一の近道です。
貴社の「評価の仕組み」、今のままで大丈夫ですか?
「うちの会社には明確な基準がないな…」「今の評価シート、
実は形骸化しているかも…」と感じた経営者様へ。
当事務所では、中小企業の実態に合わせた「シンプルで本当に機能する人事制度」
の構築をサポートしています。
まずは自社の現状を知ることから始めてみませんか?
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★編集後記
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いわゆる鉛筆なめなめの評価も、機能していればいいんですが、
より社員のモチベーションにつなげるという意味では、
やはり人事制度の効果は大きいと考えられます。
出来るだけ社員に自発的に活躍してもらうためのツールとして、
人事制度をご検討いただけると良いかと思います!
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