2022年、初任給とそれを取り巻く状況は?

社会保険労務士法人シャイン
代表社員の中村仁です。

またあっという間にコロナの感染が拡大して、
今回は割と近い関係の方の発症も出ています。

だいぶ気も緩んでいたというところですが、
あらためて不要で人に会わないようにする、
マスク、手洗いなどの基本対策を徹底します。

【2022年 初任給の状況は?】

産労総合研究所 「2022年度決定初任給調査」
https://www.e-sanro.net/research/research_jinji/chinginseido/shoninkyu/pr2207.html#

人手不足が騒がれる中、雇用対策が重要で、
その中で給与額も一つのポイントになっています。

お客様のところでも求人の書き方や給与水準の相談は多く、
今回のデータは一つの目安になるでしょう。

給与額の書いては41%の企業が「引き上げた」とのこと。
理由として「人材確保」が最も多く、「在籍者のベースアップ」
が続いています。

賃金水準として大学卒が210,854円、高校卒が173,032円
という額が示されました。

【初任給の推移は?】
2014年の同調査で大学卒は20万4,148円、高校卒は16万3,752円
ということです。

8年経過して、大学卒が3%程度、高校卒が5%程度アップ。
高卒の上げ幅が大きいですが、思うに最低賃金が上がっており、
それにあわせて上げざるを得ない状況ではないかと思われます。

最低賃金の状況を確認すると、2021年度の加重平均が930円で
2014年(平成26年)は780円で、19%アップしています。

厚生労働省 平成14年度から令和2年度までの地域別最低賃金改定状況
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000541154.pdf

ここ数年、20円台のペースで最低賃金もアップしており、
例えば山梨も2017(平成29)年から、
784→810→837→838→866と上がり続けています。

【ビッグマック指数で見る日本の物価】
世界経済のネタ帳 世界のビッグマック価格ランキング
https://ecodb.net/ranking/bigmac_index.html

ちょっと余談で、いわゆる「ビッグマック指数」というものですが
「各国のマクドナルドで販売されているビッグマック1個当たりの価格。」
「購買力平価(PPP)によって為替相場を推測するための指標となる。」とのこと。

これを見ると日本は33位で390円。
トップはスイスで804円。
おとなり韓国は440円で27位、中国は442円で26位。

国際的に見た時に、相対的に「貧乏になっている」
というのがひとつの見方のようです。

海外では賃金水準が10%以上も伸びているという国もあり、
国内の賃金水準が上がっていないということも問題ですが、
海外と比較しても「労働市場で勝てない国」になりつつあります。

近時、技能実習生が入ってこない理由に、
この「賃金水準の低さ」も入ってきている様子。

このあたり、一企業の努力というよりも、国の経済政策が重要で、
色々な統計を注視しながら、自社の改善もしていく事が大切ではないでしょうか?

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※web通信 前回のダイジェストです。

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★編集後記
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最近とても気にしている「日本の賃金水準の低さ」。
ただ、わかっていても上げられないのは、
経済全体の停滞感からも来ているように思います。

「明日がよくなる」と思える国になってほしいです。

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