年金と2,000万円問題!?

おはようございます、山梨県南巨摩郡身延町の
社会保険労務士法人シャインの代表社員、中村です。

申し訳ありません、秋に向けて少し仕事が立て込んで、
ブログの更新を怠りましたが、今週から頑張ります!!

【老後の2,000万円問題!?】

R1,6.3日本経済新聞『人生100年時代、2000万円が不足
金融庁が報告書』など、同様の記事が日本を震撼させました。

話としては、年金以外に2,000万円程ないと、
老後の生活が大変ですよ、という内容でした。

これは、結構保険会社などのセールストークで
使われている内容のようで、実際のところ、
年金制度自体はそもそもこういうものだったのです。

国がこうした「国民を不安にさせる」発言をしたことが、
大きくクローズアップされたという感じでしょうか。

【わかりやすく理解するために?】
「年金問題」は嘘ばかり ダマされて損をしないための必須知識
高橋洋一著 (PHP新書)

著者は元財務官僚で、今は経済評論家として、
国の施策などに鋭い意見をしています。

発売自体は2017年ですが、こういった誤解に対して、
割とわかりやすく解説されている本だと思います。

ここで高橋氏がポイントとして触れているのが、下記3点。

① 年金は「保険」である

②「四〇年間払った保険料」と「二〇年間で受け取る年金」の額がほぼ同じ

③「ねんきん定期便」は国からのレシート

更に加えて、こういった指摘をしています。

『納めている年金保険料は月給の二割くらいで、
 年金額はその二倍くらいになります。つまり、
 二割×二=四割で、だいたい月給の四割くらいと
 見ておけばいいでしょう。』

【年金は「福祉」ではなく「保険」】
上記のように、本人が掛けた保険料を元に、
月収(これは生涯の平均値)の約4割が戻ってくると考え、
あとはこれで足りるか足りないかを考えます。

2,000万円が必ず足りないという話ではなく、
国が示すモデル世帯的な暮らしをしようとした場合に、
そのくらいのお金が必要になるということです。

年金は老後の生活をすべて支えてくれるわけではなく、
あくまで「長生きした時の保険」として、
生活の一部を支える制度ということになります。

また「福祉」のように援助という性格ではなく、
自身で掛けた保険料に応じて、保険として、
返ってくるという制度でもあります。

制度が非常に複雑で、はっきり言えば社労士にとっても
難しい「年金」ですが、こういった感じで、
大体把握していると、大きな見誤りはなくなるでしょう。

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★編集後記
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毎年、定期的に年金について触れる機会があり、
今回もそこに向けて、少し学び直しています。

社労士でも年金は苦手な方が多いと思いますが、
試験勉強が終わってしまうと、実務で触れない部分は、
かなり曖昧になってしまいます(笑)。


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