同一労働同一賃金の実務的影響とは②!?

社会保険労務士法人シャイン
代表社員の中村仁です。

先週抜いた親知らずのチェックをしてきました。
問題ないとのことです。

先週宣言のとおり、4月に親知らずを全部抜きます。
思いました、予防の大切さを。

予防にかかる費用と、問題が起きてからの費用。
確かに比較は難しいのですが、起きようとしている問題を
知っているかどうかは心理的負担が違うと思います。

やはり、予防をする方が、取り返しがつかないような事態は
かなりの確率で防げることを考えると、心理的負担は
軽いのではないでしょうか?

さて、本題です。

【同一労働同一賃金で何が起きるか?】

制度の概要はこの記事をご覧下さい。
今年4月から中小企業で始まる○○とは!?

前回の続きとなりますので、法文の前半は、
こちらをご確認ください。
同一労働同一賃金の実務的影響とは!?

いわゆる「パート・有期雇用労働法」第8条を確認します。
条文は下記になります。

『事業主は、その雇用する短時間・有期雇用労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、

当該待遇に対応する通常の労働者の待遇との間において、当該短時間・有期雇用労働者及び通常の労働者の

業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という。)、

当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に

照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならない。』

【待遇を判断するポイントは?】
正規と非正規(短時間、有期契約労働者、派遣)の間で、
不合理な差があってはならない、というのが法律です。

では、どんなところに差があれば、
待遇に差があっても問題ないかを確認しますが、
ポイントは条文の中の次の3つとなります。

① 職務内容
② 職務内容・配置の変更
③ その他の事情

そもそも聞きなれない言葉なので、ひとつずつ、
具体的に見てみたいと思います。

(① 職務内容)
これは大きく「業務の内容」と「業務に伴う責任の程度」
に分けて考えられます。

《業務の内容》
・業務の種類は?
・その仕事の中核的内容は?

《業務に伴う責任の程度》
・その業務の仕事でどんな役割・立場にあるか?
・その仕事をするにあたり、どんな権限を行使するか?
 しなければならないか?

たとえば、種類として考えれば、製造、営業、事務など、
どんな仕事をするのかが考えられます。

次にその仕事の中で果たすべき役割を確認します。
部下を管理する、様々な権限がある、決済権限がある、
ノルマがある、トラブル発生時に対応するなど。

簡単に考えれば、同じような仕事をしているか、
同じような仕事であれば、仕事の範囲や、
仕事における責任の大きさなどを確認します。

正規と非正規がいた場合に、これが近ければ近いほど、
不合理な待遇差と判断されるようになります。

②、③も同様の考え方ですが、次回に譲りたいと思います。

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★編集後記
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よく考えてみると「同一労働同一賃金」という
法律の呼び方自体がそもそも難しいですね。

ある方の指摘では「パート・有期労働者の雇用管理の
改善」が目的であると言っていますが、
「この法律が何を考えているか」を整理できればと思います。

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※本記事の記載内容は、公開当時の
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