5月8日以降の新型コロナの取り扱いは?

社会保険労務士法人シャイン
代表社員の中村仁です。

4月末からの連休、人の動きをみると、
新型コロナ前にかなり近づいた感じがします。

私は諸事情で、今回は近場をうろうろしていますが、
やはり人や車の多さを実感します。

「景気の気は気持ちの気」と言われますが、
生活に対して「前向きな気持ち」をもてる
世の中になっていってほしいですね!

【5月8日以降の新型コロナの取り扱いは?】
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について
https://www.mhlw.go.jp/stf/corona5rui.html

いくつかポイントがあると思いますので、それぞれ見ていきます。
まず一般的なところで、大きく変わるのは下表のとおり。

・政府として一律に日常における基本的感染対策を求めることはない。
・感染症法に基づく、新型コロナ陽性者及び濃厚接触者の外出自粛は求められなくなる。
・限られた医療機関でのみ受診可能であったのが、幅広い医療機関において受診可能になる。
・医療費等について、健康保険が適用され1割から3割は自己負担(一定期間は公費支援を継続)。

陽性反応、濃厚接触で外出制限がなくなること、
医療費負担が生じることが大きなポイントかと思います。

なお、陽性になった場合、外出制限は無くなると言いつつも、
下記のようなQAが出ており、発症日+5日(体調によっては+α)、
外出を控えることを推奨する、としています。

【労務管理上の留意点】
上記を踏まえて、労務管理上のポイントを考えてみます。
なお、政府から示されているポイントは下表のとおり。

①陽性になった場合
発熱が認められれば「体調不良」の観点から、
出勤を認めないことは可能です。

無症状の場合も、医療機関への受診を勧め、
診断の結果および医師の判断を踏まえて、
判断することがよいと考えられます。

この場合、社会保険に加入していれば、
傷病手当金の申請を検討することもあります。

会社によっては「特別休暇」として、給与を払いつつ、
原則休ませてしまうという方法を取っているケースもあります。

②濃厚接触の場合
濃厚接触に関しては、陽性でない限り、
一応「健常者」として考えられることから、
取扱いは若干複雑になります。

会社側で出社をさせることで、他の社員等への
感染リスクが考えられる場合は、自宅待機として、
休業手当(平均賃金の6割以上)の支払いが必要です。

また、テレワークやなど他の社員等との接触を避けることが可能なら、
通常通り業務をさせることも考えられます。

③マスクの着用等
一般的な感染対策については「出来るだけ協力を」
という社員への呼びかけが限界かと思われます。

大手飲食店のグループなどでも、マスク着用は、
個人の判断に委ねるとしているようです。

あとは顧客や取引先等との関係性の中で、
業務上必要と考えられる取り組みについては、
義務付けることは可能かと思われます。

【ポイントは「安全配慮義務」?】
社内で新型コロナに関係する社員等が出た場合、
社内の対応の大きなところは、これまでとそれほど変わらない、
という風に考えています。

感じ的には、季節性インフルエンザの取り扱いに近いと思われ、
会社としては「安全配慮義務」の観点から、他の社員等に対して、
感染させないような配慮をしておくことが大切です。

結局、社内的に新型コロナの陽性者が発生すれば、
これまでと同様、通常業務への影響も出得るでしょうから、
基本的な管理体制は、大きく変わらないと考えられます。

【令和5年5月のweb通信のご案内】
【テーマ】『近時の法改正のおさらいと対応について』
令和5年5月23日(火) 14時~15時
講師:社会保険労務士 中村 仁(社会保険労務士法人シャイン 代表社員)
参加費:無料

申込はこちらから↓↓
https://forms.gle/WWS7KzdEigbbxVLu9

※web通信 前回のダイジェストです。

☆web通信案内ご希望の方はこちらよりメルマガ登録をお願いします!
https://www.itm-asp.com/form/?3285

—————————————————
★編集後記
—————————————————
第5類に変更となることで、かえって選択肢が増え、
企業側の対策は、より難しくなった側面があると思います。

こういう事も含めて、リスク管理をどう行っていくかが、
経営上、重要になってきていると言えるでしょう。

《人事制度構築士 ブログ(人事評価・賃金制度)》
https://sr-shain.com/jinji_blog/

《フォロー等大歓迎です!》
LINE  @sr-shain
facebook https://www.facebook.com/nakamura.sr
twitter @sr_shain

※本記事の記載内容は、公開当時の法令・情報等に基づいています。

≪免責事項≫
本ウェブサイトに掲載する情報には充分に注意を
払っていますが、その内容について保証するもの
ではありません。本ウェブサイトの使用ならびに
閲覧によって生じたいかなる損害にも責任を負いかねます。