労務管理で書面は重要!?
今年度は、新型コロナも少し扱いが変わり、
行事的なものも、まだ新型コロナ前ほどではないにしても、
私の周りも、だいぶ戻ってきています。
その関係で、週末などは行事などに時間を取られることも多く、
良し悪しな部分があると思いますが、子供の行事などは、
従前のように戻ってきてよかったように思います。
新型コロナの影響は、少子化、子供の教育など、
出産・子育ての場面で非常に大きかったと聞くので、
この辺りは、しっかりと立て直しが進んで欲しいと思っています。
【労務管理で書面は重要!?】
労使トラブルの場面でよくある光景。
「仕事を覚えないので注意をずっとしてきて、
もう何度注意したかわかりません!」
その気持ちはよくわかるんですが、
それがきっかけでトラブルになり、
やめる、やめないというような話になる場合。
何事も2者以上が関わる案件は、
両方の言い分を聞かないと、
実際のところ、わからないことは多いです。
会社側の立場で相談に乗る場面が多いので、
注意をしても直らない、というのも事実だと思いますが、
困るのは「その証拠がはっきりしない」こと。
仕事を覚えない、という場合であれば、
業務関係の何かの数値が他の社員と比べて著しく低い、
時間当たりの処理数が著しく悪い、などはわかりやすいですね。
ただ、すべての仕事が数値化出来るものでもないので、
「仕事ができない」「注意・指導をしてきた」という証拠を作っておきたい。
ここで「書面を作成しておく」というのがとても大切です。
【書面を作るとは?】
例えば、上記、仕事のおぼえが悪いようなケース。
数値化できるものであれば、数値を出しますし、
具体的な行動の中で、業務上の必要なレベル感に達していない部分を、
「どういう行動が●●だ」という具合に文書化します。
そして、それを作った上で、労働者本人とその内容を確認します。
本人からすれば「確かにそのとおり」ということもあれば、
「そんなことはない」ということもあると思いますが、
口頭でのやりとりは、労使で結構この認識がずれています。
会社側でかなり注意したと言っていても、
本人はそんな風に思っていなかったということも、
実務上、少なくありません。
少し大変ですが、今起きている事実を、
文面にして、本人と確認しておく。
これが、労務管理上、大切な「書面を作る」
ということになります。
【書面を作っておくことの重要性】
書面にして、従業員と内容を確認することで、
「今、何が問題か?」をきちんと確認し、
それを改善・指導に繋げていく事が大切です。
少なくとも口頭でのやりとり以上に、
きちんとお互いが内容を認識し、考え、
行動を変えようと変化が起こるはずです。
先に触れたように、労働者側も
「注意をされていると思っていなかった」ということも多く、
その視点を揃えておくという意味でも効果があります。
あと、注意をしたり、指導をしていると言っても、
会社側の伝え方が悪いということも、実際かなり多くあります
(コミュニケーションは思っている以上に難しいですね)。
注意・指導の場面で、こうして記録を残しておくことで、
「お互い、そんなことはなかった」ということは避けられます。
また、繰り返し注意・指導になってくると、
注意・指導している側が感情的になり、
パワハラと指摘を受ける可能性も高まります。
書面で文書化することで「実際何と言っていたか」ということも、
はっきり証拠として残るので、「こういう指導をしていた」
ということもどうだったかの検証が出来ます。
中小企業は「書面」がとても苦手なのが実際ですが、
是非、そこを一頑張りする工夫をして頂きたいと思います。
【令和5年6月のweb通信のご案内】
【テーマ【テーマ】『最低賃金の動向と業務改善助成金』
令和5年6月20日(火) 14時~15時
講師:社会保険労務士 中村 仁(社会保険労務士法人シャイン 代表社員)
参加費:無料
申込はこちらから↓↓
https://forms.gle/ndMLcXuEkSfZp5C97
※web通信 前回のダイジェストです。
☆web通信案内ご希望の方はこちらよりメルマガ登録をお願いします!
https://www.itm-asp.com/form/?3285
—————————————————
★編集後記
—————————————————
皆さんもお感じだと思いますが、労務管理上、
細かなトラブルが非常に増えている傾向にあります。
出来るだけ「言った言わない」を減らすという意味で、
記録を残しておくのは、今後より重要になると思われます。
《人事制度構築士 ブログ(人事評価・賃金制度)》
https://sr-shain.com/jinji_blog/
《フォロー等大歓迎です!》
LINE @sr-shain
facebook https://www.facebook.com/nakamura.sr
twitter @sr_shain
※本記事の記載内容は、公開当時の法令・情報等に基づいています。
≪免責事項≫
本ウェブサイトに掲載する情報には充分に注意を
払っていますが、その内容について保証するもの
ではありません。本ウェブサイトの使用ならびに
閲覧によって生じたいかなる損害にも責任を負いかねます。