年次有給休暇 付与義務のキホン

おはようございます、山梨県南巨摩郡身延町の
社会保険労務士法人シャインの代表社員、中村です。

4月に入り、山梨はまさかの雪が降りました。
つい最近、タイヤを換えたという方も多かったはずで、
今回はさすがに驚きの雪でした。。。

【年次有給休暇の付与義務】

厚生労働省
年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説
https://www.mhlw.go.jp/content/000463186.pdf

いよいよ法施行された働き方改革関連法。
その中でも、特に注目されている、
年次有給休暇(以下「年休」。)の年5日の取得。

今回の法改正の中で、表現が色々使われているので、
本ブログにおいては、年休を5日消化する義務につき、
「付与義務」と表現します。

【最初のステップ「年休管理簿」】
今回の法改正で付与することが義務付けられる一方、
その取得状況を確認する意味で「年休管理簿」の作成が
あわせて義務付けられることとなりました。

様式等は問われないこととなっていますが、
以下が明らかになっていることが必要です。

①基準日…年休を付与する日

②日数…①の基準日で付与する日数

③時季…①で付与された年休を実際に取得した日

厚生労働省でもいくつか様式令が示されていますが、
以下を参考としてご紹介しておきます。
厚生労働省(山口労働局) 年次有給休暇管理簿(例)
https://jsite.mhlw.go.jp/yamaguchi-roudoukyoku/content/contents/000400580.xls

まずは各労働者について、この管理簿の作成をします。

【基準日と付与要件の確認】
原則的な基準日の確認をすると、
入社6カ月経過した日が基準日です。

例えば4月1日に入社した場合、
6ヵ月後の10月1日が基準日となります。

またこの6カ月間の全労働日の
8割以上を出勤する場合に、
付与することが必要となります。

例えば4月1日~9月30日の間で、
100日間の労働日があった場合、
80日以上出勤しなければ、付与する必要がありません。

法定の付与日数としては最初の6カ月経過時に、
10日の付与が必要となります。

【実務的に考えてみると?】
上記の例を踏まえながら考えていくと…

①基準日…10月1日

②日数…10日

③時季…10月1日から翌年9月30日までに
    実際に取得した日

この管理を各労働者ごとにおこなう必要があります。
どこから手をつけてよいか判らない・・・という場合、
まずはこの手順で確認をしてみてください。

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★編集後記
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今まで年休が取れなかった会社や、
取りづらかった会社も、今回の法改正で、
かなり前向きに取り組んでいる印象があります。

実際、年休取得が難しい会社もありますが、
なんとしても乗り切らないといけない壁なので、
お困りであれば、御相談頂ければと思います。