「暮らしと意識に関する NHK・JILPT 共同調査」から見える事

社会保険労務士法人シャイン
代表社員の中村仁です。

今年は公私ともに割と大きなイベントが多い1年で、
毎週があっという間に過ぎていく感じがしています。

世の中(それとも日本が?)、コロナを発端として、
確かに大変な状況ですが、そんな中でも、
なんとか前向きに頑張ろうとやってきています。

景気は「気」という感じが使われていて、
「人の気持ちが表れている」とか言われますが、
今回の話題はそういう意味で少し厳しい内容です。

【暮らしと意識に関する調査】
労働政策研究・研修機構(JILPT)
「暮らしと意識に関するNHK・JILPT共同調査」
https://www.jil.go.jp/press/documents/20220916.pdf?mm=1807

要旨として「「中流の暮らし」を送るのに必要な年収を600万円以上と
する割合が高く、過半数(55.7%)は「中流より下の暮らしをしている」と回答。
4割弱は「親より経済的に豊かになれない」と考えており、そうした個人は
「日本では、努力さえすれば誰でも豊かになれる」という考えに否定的な傾向」
とあります。

日本における「中流」とは、を考えるアンケートですが、
ワードとして「親より経済的に豊かになれない」という傾向が強く、
「日本では、努力さえすれば誰でも豊かになれる」に否定的

また「過半数(56.7%)は暮らしに余裕はない」と感じているとのことで、
これも日本で暮らしていく上で、とても厳しい状況だろうと思われます。

最低賃金の回でも少し触れましたが「生活必需品の物価が上がっており、
最低賃金に近い水準の労働者は生活が苦しい者も少なくない」
という話が、調査の中から出てきている感じもします。

【気持ちの重要さ】
今、景気が良いとされるアメリカでは「今日よりもよい明日」
という気持ちが非常に強く出ていると言われています。
高度経済成長期の日本も同じようだったのではないでしょうか?

最近、経営者と話をしていると「働き方改革で時間を減らせと言われ、
それは稼がなくてよい、ということなのか?」と言われます。

国としては「付加価値の高い仕事をして、短時間でも、
多くの売上を作られるようにしてほしい」と考えているようですが、
多くの企業はすぐにそうした方向性を打ち出すのは難しいでしょう。

そんな閉塞感?がある中、労働者も前向きな気持ちを持てるか、
というと、やはり厳しいのが現実のように思われます。

何事もそうですが、前向きでない状況で、
状況が好転するかと考えると、
簡単にそういうわけにもいかないというのが現実でしょう。

【「よい人生を送るための条件」は?】
「よい人生を送る為の条件」について、下記のような回答。

「真面目に努力すること」(46.1%)
「よい教育を受けられること」(16.7%)
「親の収入や学歴が高いこと」(6.9%)など

また「日本では、努力さえすれば誰でも豊かになることができると思うか」
という質問に対して、下記のような回答が印象的です。

「自分ひとりが活動しても社会は変わらない」(46.1%)
「社会の変化に対して関心がない」(18.6%)

日本人全体で見た時に、高収入所得が減り、
低所得世帯が減っているという調査もあり、
国民全体が貧困化に向かっていると言われます。

それも現在の日本の状況から生まれる「気」が、
招いている部分もあるように感じられます。

この内容を知って、すぐにどうこう出来ないのですが、
少しでもこの気持ちが前向きになるような環境になることを、
切に願い、出来る事をひとつでもやっていきたいところです。

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※web通信 前回のダイジェストです。

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★編集後記
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社労士の業界にいると「景気が悪いと労使トラブルが増える」
とよく耳にしますし、実際そうだろうと思われる場面も多いです。

経済や景気に関しては、簡単に改善するものではないですが、
良い方向に向かう為に必要なことを考えて、行動していく、
ひとりひとりのそんな行動が大切なんだろうと思います。

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