パワハラ対策で大切な○○とは?
社会保険労務士法人シャイン
代表社員の中村仁です。
この週末は、私と家族の体調のあれこれで、
結構バタバタとしていました。
育児・介護もそうかと思うのですが、
周りに人がいると「自分の健康」だけでなく、
「周りの人の健康」も重要だと感じました。
先日、弁護士の石嵜信憲先生のセミナーで、
色々と考えさせられる内容を伺い、
育児・介護も含まれていました。
今回の内容も、石嵜先生のセミナーで感じ、
考えた内容です。
【パワハラ対策で対策な○○とは?】
厚生労働省 職場におけるハラスメント対策パンフレット
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001338359.pdf
パワーハラスメント(以下「パワハラ」)の法的定義を
まず確認しておきます。
定義にもあるように「行動ベース」での確認となりますので、
実務上も「この言動はパワハラになりますか?」という
関係のやりとりになることが多いかと思います。
私も相談を受けた時に、出来る限りの事実を確認し、
あくまで「可能性」レベルでやり取りをするしかできず、
最終的に「ハラスメントに該当するか」の判断は出来ません。
上記のとおり、最近の石嵜先生のセミナーで
ハラスメント対策の大事な視点として、
こんな内容をお話されていました。
「①ハラスメントを防止(労働生産性を維持ないし低下させない)し、
職場において、②良質なコミュニケーションにより、良好な人間関係を
形成する(労働生産性を向上させる)こと」
①について、ハラスメントが起きているかどうかはともかく、
人間関係がよくない職場において、いい仕事が出来るかというと、
やはりそれは難しいと感じます。
実際、離職する大きな理由のひとつが「人間関係」で、
「人間関係」が理由で離職する人が多い職場は、
おそらく「社員間のコミュニケーション」に問題があると考えられます。
そして②は、①の逆にはなりますが、良質なコミュニケーションと、
良好な人間関係が形成されている職場においては、
風通しもよく、質の高い仕事に繋がる可能性は高まるでしょう。
【コミュニケーションは業務上必須】
会社という組織は「集団労務提供の場」である以上、
必然的にコミュニケーションが発生します。
この「コミュニケーション」の取り方次第で、
「ハラスメント」となり得る為、コミュニケーションは
「丁寧なもの」でなければなりません。
特に上司は「会社から丁寧に部下等に指示をする
役割を任されている」と考えます。
当然、業務の内容によっては「厳しい」コミュニケーションも
必要なケースがあると思いますが、その中においても、
お互い人である以上「思いやり」も重要になります。
トラブルを発生させるコミュニケーションの例
・粗雑、品位にかけるコミュニケーション
・相手の立場・キモチを考えない、極めて利己的なコミュニケーション
・悪意のあるコミュニケーション
トラブルに繋がるようなコミュニケーションが多い職場は、
やはりトラブルの種が常にあるような状況になる為、
ここをどう改善していくかが重要になるでしょう。
【「良好な人間関係」とハラスメント】
ハラスメント対策としては「良好な人間関係を築けるか」
または「良好な人間関係を阻害していないか」という視点で見ると、
かなりすっきりするような考えを持つことが出来そうです。
行動ベースで見ると「この行為はハラスメントか?」という
視点になり、やはりこの場合、判断は非常に難しくなります。
そこで「その行為は「良好な人間関係を阻害しているか」、
という風に見ると、行為そのものを見るよりも、
もう少し判断がしやすくなるのではないでしょうか?
例えば「上司が一方的に相手の事情も聞かずに怒鳴りつける」
という行為は、それそのものもハラスメントになりそうですが、
「良好な人間関係を阻害しているか」と考えると、しているように思われます。
やはり相手(部下)の事情も聞きながら、状況を確認し、
本当に注意すべき状況であれば、しっかりと注意・指導し、
やむを得ない事情があれば、それを汲むのも大切でしょう。
どうしてもお互いに「行為」だけに目が行くと、
判断が難しくなりますが「良好な人間関係」という視点で、
ハラスメントを見ていく方が、結果的に職場改善に繋がるように考えます。
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★編集後記
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ハラスメントは「行為」に焦点を当てていある為、
当然判断をするにあたって「行為」を見ますが、
もう少し広い視点から見ることも大切かと思います。
今後の相談に対しては「良好な人間関係」という軸に、
会社とも対応を検討していこうと考えています。
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