令和6年度 地域別最低賃金 確定へ!

社会保険労務士法人シャイン
代表社員の中村仁です。

この週末は、大型の台風10号に振り回される方が
多かったのではないでしょうか。

ちょうど防災の日と重なることもあり、
防災意識を高める機会にもなるかと思います。

近時、大型の地震も続いたりと、身の回りの安全確保、
災害への備えがあらためて意識されているところですので、
皆様も身の回りの対策を見直して頂ければと思います。

【令和6年度 地域別最低賃金の答申がなされました】
厚生労働省 地域別最低賃金の答申がなされました
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42150.html例年、お盆明け頃には示される地域別最低賃金ですが、
今年度は上げ幅も大きかった為か、出るのが遅かった印象です。

最終的に山梨県は+50円(988円)
静岡県は+50円(1,034円)に落ち着きました。

なんといっても目を引くのが、徳島の+84円で、
さすがにこの上げ幅は予測されなかったのではないでしょうか?

今年の徳島を考えると、来年以降、
徳島と同じ800円台だった各県は、
同様の上げ幅を検討するように思われます。

【実務的対応は?】
実務的に非常に悩ましいのが、特に「時給者のバランス」です。
ここ数年の最低賃金の上げ幅に対応する中で、
最低賃金より大幅に高い時給というところは少数です。

そうなると、最低賃金を上げた時に、
新規雇用の時給を高めに設定する必要があります。

更に既存の社員(多くはパートタイマーなど)も、
最低賃金から+50円近辺というケースは多い為、
既存社員の賃上げも並行して行います。

例えば、今回50円の最低賃金アップとなった場合、
既存の社員の賃上げをどのくらい行うか、というのが、
とても悩ましい問題になってきます。

思い切って、全体を同水準で上げるという会社もあれば、
最低賃金に近いところは必要な水準であげつつ、
元々高い社員はそれなりに上げるという対応などが見受けられます。

いずれにしても、支払える支払えないの問題とあわせて、
「その賃金で雇用(求人)できるか?」ということも
重要なことなので、周りの状況を見つつ、となるかと考えます。

【今後の見通しは?】
ここ数年の流れや実質賃金の議論を考えると、
50円という数字自体は高いものですが、
結果仕方ないという印象も感じています。

今年度「実際額1,000円越えを目指す」
という議論もあったようなので、
この流れは来年以降にも引き継がれると思います。

また、政府の目標としては1,500円という額があるので、
まだまだ最低賃金も上がっていく、という流れは、
続いていくと考えられます。

また政府は賃上げに関する施策のひとつとして、
業務改善助成金を進めています。
事前の準備が色々とありますので、申請をご検討であればご相談ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html

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★編集後記
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雇用を取り巻く状況が色々と激変している感じがしており、
中小企業は自社の経営だけでも大変な中、
労働市場への対応は益々大変になっていくでしょう。

色々な経費が増えていく中、価格を上げる、やり方を変えるなど、
経営そのものの見直しということも求められてく時代に
入っているという感じがしています。

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