【2026年問題】「カスタマーハラスメント」対策が義務化へ?人手不足の中小企業が「今すぐ・最低限」やるべき実務リスト

社会保険労務士法人シャイン
代表社員の中村仁です。

年始早々に三連休で、エンジンがかかり出したところで
お休みという感じがありました(笑)。

今年も年始から海外のニュースを中心に、
非常に不透明な一年となりそうです。

中小企業は自社でやることをしっかりやる、
ということが大切だと思いますので、
また一年地道に取り組んでいきましょう。

【2026年 カスハラ問題?】
厚生労働省:ハラスメント対策・女性活躍推進
に関する改正ポイントのご案内
https://www.mhlw.go.jp/content/001502758.pdf

カスタマーハラスメント対策 企業マニュアル
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000915233.pdf

昨年末からニュースで「カスタマーハラスメント(カスハラ)
防止対策の法制化」の話題が本格化しています。

「大企業の話でしょ?」と思われている経営者様も
いるかもしれませんが、実は中小企業こそ、対策が急務です。

なぜなら、ただでさえ厳しい人手不足の中で、
悪質なクレームで社員がメンタル不調に陥り、
退職されてしまうダメージが致命傷になるからです。

とはいえ、「うちは総務の専任もいないし、
立派なマニュアルなんて作れない」というのが
本音ではないでしょうか。

今回は、マンパワーに余裕がない中小企業が、
法改正を見据えて「これだけはやっておきたい最低限の実務」
を3つに絞って解説します。

【はじめに:なぜ「対策」が必要なのか?】
法律で義務化されるから、という理由だけではありません。
最大の目的は「社員を守り、辞めさせないこと」です。

会社が「理不尽な客からは全力で守る」という
姿勢を見せないと、今の時代の若手社員は
「安全配慮義務違反だ」と判断し、静かに去っていきます。

【(実務1)社長名で「基本方針」を貼り出す(コスト0円)】
まずは、「うちはカスハラを許しません」という姿勢を
社内・社外に示すことがスタートです。
分厚い規定を作る前に、A4用紙1枚で構いません。

やるべきこと:
社内向けメッセージ 「暴言や暴力、過剰な要求には、
組織として毅然と対応します。一人で抱え込まず、
すぐに報告してください」という宣言を社長名で出し、
社員が見やすい場所などに掲示します。

社外(顧客)向けポスター 店舗や受付、HPに
「著しい迷惑行為があった場合、対応をお断り
(または警察に通報)します」というポスターや
文言を掲示します。

★ここがポイント
厚生労働省などが配布している「カスハラ対策ポスター」
のひな形を使えば、作成の手間はゼロです。

これがあるだけで、現場の社員は「断っていいんだ」
と安心できます。

【(実務2)「カスハラ」と「クレーム」の境界線だけ決める】
現場が一番迷うのは、「これは正当なクレームなのか?
カスハラなのか?」という判断です。
ここが曖昧だと、現場は疲弊します。

難しい定義は不要です。以下の「3つのNG」を基準にしてください。

最低限の判断基準(例):

暴力・暴言(殴る、蹴る、「死ね」「バカ」などの人格否定、大声を出す)

セクハラ行為(身体に触る、性的な発言)

居座り・過度な繰り返し(〇分以上の拘束、同じ内容の執拗な電話)

やるべきこと:
「この3つのどれかに当てはまったら、それは『お客様』ではありません。
対応を打ち切り、上司にバトンタッチして良い」というルールを決めます。

【(実務3)「エスカレーション(上司への報告)」ルートを一本化する】
マンパワーのない中小企業で一番危険なのは、
現場の社員(担当者)が一人で解決しようとすることです。

やるべきこと:
「カスハラだと思ったら、自分では対応せず、
すぐに〇〇(店長や社長)に代わる」という
ルールを徹底してください。

担当者:
「私の判断ではこれ以上対応できません。
責任者に代わります」と伝える練習だけさせておく。

経営者(管理者):
代わった後は、毅然と「これ以上の対応は致しかねます」と伝える。

これにより、現場社員の心理的負担を劇的に減らすことができます。

【まとめ:完璧を目指さず、まずは「宣言」から】
中小企業のカスハラ対策は、立派なマニュアル作成よりも、
「現場の社員を孤立させない仕組み」が最優先です。

社長が「守る」と宣言する
「ここからはNG」という線を引く
「困った」と思ったらすぐ上司へ

まずはこの3つから始めてみてください。
これらが運用できているだけで、
法改正への対応の土台は十分できています。

「就業規則にはどう書けばいい?」「具体的な文面が思いつかない」
という場合は、当事務所にひな形がございます。
お気軽にご相談ください。

社員を守り、会社を守る体制を一緒に作っていきましょう。

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★編集後記
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「21世紀はハラスメントの時代」と言えそうなくらい
非常に複雑な問題となっていると考えています。

個々の社員での対応には限界がある為、
会社としてどのように取り組むかということを
真剣に取り組む時代になったと思います。

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