就業規則は会社の憲法!その価値、最大限に引き出せていますか?

社会保険労務士法人シャイン
代表社員の中村仁です。

繰り返しで恐縮ですが「暑い」です。。。
なんとなくだるい感じが続いており、
きっと体が急激な気温変化についていけていないんでしょう。

当たり前ですが、健康あっての生活・仕事なので、
とにかく休む時はしっかり休んで、体調を崩さないよう
この夏は過ごしていければと思っています。

【就業規則は会社の憲法!その価値、最大限に引き出せていますか?】
就業規則の作成と労働基準監督署への届出は法律で定められた義務です。
しかし、その就業規則を「法律で決まっているから」という理由だけで、
一度作成したきり書棚に眠らせてはいないでしょうか。

実は、作成義務のない「従業員10人未満」の会社でさえ、
近年、労務リスクの回避や組織力強化のために、
あえて就業規則を作成するケースが増えています。

今回は、なぜ彼らがそこまでして就業規則を作成するのか、
その視点から、皆様の会社にある「憲法」の価値を再発見し、
経営に活かすためのポイントを解説します。

【義務を超えた価値1:労務リスクから会社を守る「最強の盾」となる】
会社が成長し従業員が増えるほど、残念ながら労務トラブルの発生確率は高まります。
特に問題となりやすいのが、残業、休日、懲戒処分などです。
口約束や曖昧な慣習に頼っていると、「言った・言わない」の水掛け論になりかねません。

就業規則は、これらの労働条件や服務規律、懲戒事由などを
明文化した客観的なルールです。

万が一、紛争に発展した際、就業規則に基づいて適正な手続きを踏んでいることは、
会社側の正当性を主張する上で極めて重要な証拠となります。
これは、従業員を守ると同時に、理不尽な要求から会社自身を守る
「最強の盾」なのです。

【義務を超えた価値2:組織の成長を加速させる「エンジン」となる】
社長の目が全従業員に行き届いていた創業期とは異なり、一定の規模になると、
全ての従業員に同じ熱量で理念や方針を伝え続けるのは難しくなります。

ここで就業規則が「組織の成長エンジン」として機能します。
服務規律や会社の目指す姿を盛り込むことで、
全社員が共有すべき価値観や行動規範の基準となります。

新入社員は入社時にこれを読むことで、会社のルールと文化を効率的に理解できます。
公平なルールは社員の間に安心感と信頼を育み、組織の一体感を醸成。結果として、
企業の成長を力強く後押しします。

【義務を超えた価値3:採用活動における「魅力的なPRツール」となる】
現代の求職者、特に優秀な人材は、給与や事業内容だけでなく「働きやすさ」
や「企業の透明性」を重視します。

育児・介護休業制度や、独自の休暇制度、テレワーク規定などが
しっかりと整備された就業規則は、従業員を大切にする企業で
あることの何よりの証明です。

「弊社にはこのようなルールがあり、社員の働き方をサポートしています」
と具体的に提示できることは、採用競争において大きなアドバンテージとなるでしょう。

【【注意点】その「憲法」、時代遅れになっていませんか?】
これほどの価値を持つ就業規則ですが、注意点もあります。
それは、インターネット上の雛形(ひながた)を安易に流用したり、
何年も見直しをしていなかったりするケースです。

法改正は頻繁に行われ、自社の実態と乖離したルールは、
いざという時に役に立たないばかりか、かえってリスクになることさえあります。

貴社の就業規則は、今の法律に準拠し、今の会社の姿に合った
「生きたルール」になっていますでしょうか。

この機会にぜひ一度、貴社の「憲法」を見直してみてください。
それは、守りのリスク管理に留まらず、攻めの組織戦略、
採用戦略にも繋がる、価値ある一手です。

もし見直しや改定にご不安があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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★編集後記
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就業規則の見直しを相談される場合、
昭和~平成初期に作った(30年以上前)
のものが少なからずあります。

こうなると、規則として機能していないどころか、
記事のように問題を起こす原因にもなり得ます。
会社の憲法として機能を発揮するようメンテナンスも
しっかりしましょう!

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