ケア労働(育児・介護)の時代?
社会保険労務士法人シャイン
代表社員の中村仁です。
年度末が近づく2~3月は、週末も含めて、
会議や会合が多くなる時期で、この週末も、
色々な行事への対応で終わりました。
士業をやっていると、色々頼まれごとも多く、
受けられる範囲で受けていますが、
内容によってはかなり重いものもあり大変です。
自社は当然ですが、地域や周りの人にお役に立つことが、
結果自分に戻ってくると思うのと、色々やらせて頂けるのも
有難いことと思って、前向きに取り組んでいます。
【ケア労働(育児・介護)の時代?】
前回の弁護士 石嵜憲信先生の講義で、
もう一つ、大きなテーマとして触れていたのが、
「ケア労働の増加」という内容。
ケア労働とは「育児や介護、家族の世話など、
他人の世話をする労働を指す」と説明されています。
今、労働者の中でもこのケア労働を同時にする人が増え、
今般の育児介護休業法の法改正が頻繁に行われているのは、
こうした背景があるからだと説明されると思います。
ケア労働が増えている一つの背景が
「女性労働者の増加」ということです。
厚生労働省 働く女性の状況
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/josei-jitsujo/dl/22-01.pdf
『総務省「労働力調査」によると、令和4年の女性の労働力人口は 3,096 万人と
前年に比べ 16 万人増加(前年比 0.5%増)した。
男性は 3,805 万人と、前年に比べ 22万人減少(同 0.6%減)した。
この結果、労働力人口総数は前年より5万人減少(同0.1%減)し 6,902 万人となり、
労働力人口総数に占める女性の割合は 44.9%(前年差 0.3 ポイント上昇)となった。』
かなり前から「夫婦共働き」が増えていますが、
その結果「家庭内の労働力が減り」「育児・介護に
専念できる時間が減った」という流れです。
言い換えると、かなり前の時代では「専業主婦」が、
家庭内のあれこれを出来ていたのかもしれませんが、
今の時代、それはない、というお話です。
【社員のケア労働は避けて通れない】
上記のような理由で「働きながらケア労働をする」
ということが避けて通れない時代になってきています。
石嵜先生も「これまであまり育児・介護を気にしていなかったが、
もはやそのことを無視できる時代ではなくなった。」と、
先生自身も認識を改めている趣旨のお話をされていました。
中小企業の現場でいうと、育児・介護に関しては、
中長期的に社員が現場を離脱するという意味で、
かなり実務上のダメージは大きいと言わざるを得ません。
ですが、それも一時的なものと考え、なんとか、
その時期をうまく乗り越えていけるよう、
取り組んでいく必要も出てきているという状況です。
社労士として、この現実を受け止めながら、
「こういう時代です」という話をするのは簡単ですが、
やはり実務的に人手の部分を考えるのはとても難しいと感じています。
結局、個別のケースで対応方法が異なる為、
会社と育児・介護に関わる社員の状況を見極めながら、
出来るだけ無理のない対応を検討していくことになると考えています。
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★編集後記
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育介法関係もかなり企業に無理を強いるような
内容になってきている印象もありますが、
実際、この位の内容が必要なのかもしれません。
いずれにしても中小企業の実務の負担の大きさと、
育介に関わる社員が働き続けられるような方法を、
一緒に考えていくんだろうと思います。
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