「全世代型社会保障の構築」の論点とは?

社会保険労務士法人シャイン
代表社員の中村仁です。

先日、3年ぶり開催の某忘年会に参加しました。
人が集まるエネルギーってやっぱり凄くて、
コロナで失われたこの2年はやはり大きいですね。

まだまだ予断を許さないとは言いつつも、
やはりこの大きなエネルギーを早く戻して、
元気な世の中になっていくことを期待しました。

【全世代型社会保障の構築】
内閣官房 全世代型社会保障構築会議(第10回)議事次第
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_hosyo/dai10/gijisidai.html

論点整理
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_hosyo/dai10/siryou5.pdf

子育て、年金、非正規雇用、介護などなど、
社会保障全般のお話をされています。

社労士の立場でも一部関わる分野があり、
特に、育児、年金などは実務的にも
かなり影響があるところだと思っています。

(子育て分野)
先般から話題になっていますが、
出産一時金の増額が始まるようです。

また育児休業、育児短時間制度に関しても
給付関係を充実さえるという話が出ています。

方向性としては、育児休業給付金の増額や
育児短時間制を取得した際の金額の補助などが
議題に上がっているようです。

育児休業がらみでいうと、最近、男性の育児休業が
短期間とはいえ、かなり取得されています。

短期間になる大きな理由は「育休給付だと、
通常の稼ぎよりも手取りが減ってしまう」
部分が大きいと考えています。

現場系の仕事(製造、建設、運送)などは、
短期間でも影響が大きいという声が実際にあります。

今は上記のように、手取り減が育休短期間の要因だとすれば、
所得補償の充実で「仕事をしない時間が増える」方向に
話は進んでいくでしょう。

業界団体等からは、この辺りのバランスを考えるよう
意見も強く出されていくように思っています。

(年金関係)
今年10月にも短時間労働者の改定があり、
100人以上の事業所は社会保険適用の
大きな変更が行われています。

日本年金機構
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2021/0219.html

改革の方向性の骨子を見ると、下記のような内容です。
・短時間労働者への被用者保険の適用に関する企業規模要件の撤廃
・個人事業所の非適用業種の解消
・週労働時間20時間未満の短時間労働者への適用拡大

全体として「社会保険加入者を増やす」ですね(笑)。
保障が増えるということは、支える側も当然増やす必要があり、
今の年金制度「支える力の増強」の方向性でしょう。

枠組みをどうしていくかはともかく、
社会保険への加入増=保険料の徴収が、
強化されていく流れだろうと思われます。

国内の賃金が上がっていない問題の一つに、
「給料アップに社会保険料増の負担がついてくる」
指摘があるので、ここもどうなっていくかというところでしょう。

「暮らしと意識に関する NHK・JILPT 共同調査」から見える事
の時にもありましたが「今日よりも明日はよくなる」
という気持ちを国民にどう持たせるかが大きな課題のように感じます。

【令和5年1月のweb通信です】

【テーマ】『人事制度構築士「A4一枚評価制度」とは? 』
令和5年1月24日(火) 14時~15時
講師:社会保険労務士 中村 仁(社会保険労務士法人シャイン 代表社員)
参加費:無料

申込はこちらから↓↓
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※web通信 前回のダイジェストです。

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★編集後記
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今回は少し大きい枠組みの話でしたが、
方向性を確認しておくのはとても大切です。

日本はとても「行き詰まり感」が強い感じがするので、
この感じが打開されていくことに期待したいですね。

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