社員の入社時に大切な〇〇とは?

社会保険労務士法人シャイン
代表社員の中村仁です。

毎度のことですが、今月ももう半分。
今年も残り1カ月半。

今年は2人目の出産があったりして、
出産の大変さを改めて感じた1年でした。

新型コロナもまだ収束が遠のきそうで、
そんな中でやり方も色々変えていく、
というのが必要になりますね。

さて、本題です。

【入社時に必要な「条件通知」?】

来月、ある研修会で「労働条件通知」を
実際に作ってもらおうと思っています。

労働条件通知?
皆さま、ご存じでしょうか?

実は法律で、入社時に労働条件を明示する必要があり、
一定の労働条件は、書面で通知することが必要です
(労基法15条第1項)。

【書面で通知が必要な条件は?】

(1)労働契約の期間に関する事項
契約期間の問題ですね。
例えば「令和2年11月1日~令和2年12月31日」など。

 

(2)就業の場所及び従業すべき業務に関する事項
中小企業であれば、ほとんどが本社か
特定の職場になるだろうと思われます。

従事すべき業務も、例えば小売業なら「販売業務」、
製造業なら「製造業務」などでしょう。
業務には「および付随業務」も付け加えておくのがベターです。

 

(3)始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、
 休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて
 就業させる場合における就業時点転換に関する事項

労働時間、休憩、休日など。
会社では決まっていると思いますが、
これを書面にするのは結構難しかったりします。

実際に一緒に書面で作ってみると、
書き方がわからない、という会社がほとんどです。

 

(4)賃金(退職手当及び臨時に支払われる賃金等を除く。)の決定、
 計算及び支払いの方法、賃金の締切り及び支払の時期

給与の額、計算方法、賃金の締日・支払い日関係です。
これも基本的には各社決まっていると思いますが、
文字にするのが難しかったりもします。

条件通知作成のご相談がある場合にも、
「こんなの文字にして出したくない」とおっしゃる
会社も結構多かったりします。

ただし、これは「書面で出すこと」となっている以上、
書面で出さなければ、そちらの方が問題です。

 

(5)退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

退職の手続きや解雇はどんな場合にあるか、
といったようなことです。

何日以上前に言ってくださいね、などなど。

【書式例を使うことがオススメ!】
これをゼロから作ろうとすると、私でも大変です(笑)。

まずは書式例を用いるのがよいでしょう。
厚労省 【一般労働者用】 常用、有期雇用型
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/keiyaku/kaisei/dl/youshiki_01a.doc

その他はこちらのリンクより。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudoujouken01/index.html

労働者への明示方法は若干変わりました。

明示の方法は、原則として書面の交付によりますが、
労働者が希望した場合は、FAXや電子メール、
SNSメッセージ機能等による明示も可能です。
ただし、出力して書面を作成できるものに限られます。

まずはこれを作ってみることから始めましょう。
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★編集後記
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冒頭書きましたが、今後の研修で、
実際に自社の条件通知を参加者に作成
してもらいます。

既に作っているという会社も、内容が漏れていたり、
実態と合っていないということが多くあるので、
再度見直してみることは大切かな、と思います。

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