エストニアの会計事務所事情①
おはようございます、山梨県南巨摩郡身延町の
社会保険労務士法人シャインの代表社員、中村です。
今年の後半から、割と新しいことに取り組んでおり、
12月もその関係で新たな作業も出てきます。
そんなことも今後ブログで触れていきたいと思っています。
【エストニアの会計事務所視察:AMELLO】
今回、エストニア最初の視察先が、会計事務所のAMELLO。
職員16名で、国内の小規模事業所を中心として、
160社ほどに関与しているということです。
この後、視察先は多岐にわたっていましたが、こちらは、
「士業の現場がどうなっているか」という点がポイントでした。
こちらで見たポイントは以下のようなところです。
① 士業の手続き自体はなくならない
② 電子化への対応は必須
③ コンサルティング中心の業務
【① 士業の手続き自体はなくならない】
なかなか可視化しないと伝わりづらいですが、
エストニアの特徴は、「できる限りデータを共有する」
というシステムを国が構築していることです。
例えば、雇用の開始にあたって、今の日本のように
入社の手続きのようなものがありますが、
一か所に手続することですべてが完了するようです。
つまり、手続きは一か所にすれば完了ですが、
一か所に対してはする必要があり、
この会計事務所でも一部代行をしているということです。
一か所への手続きでなぜ手続きが完了するか?
それは「国民ID」というマイナンバーのようなものが、
制度に根付いているからです。
データの共有にあたっては、一か所にデータを集めるのではなく、
「Xロード」という安全な通信網の中で、
各機関や民間がデータのやりとりをするようです。
【② 電子化への対応は必須】
日本が電子化を推し進めているという前提で、
こちらの事務所も紙ベースの処理は、
圧倒的に減ったという話でした。
その結果、事務所を彩る綺麗なファイル類は、
現在使われておらず、すべて過去使っていたものを
インテリアとして置いているだけとのことでした(笑)。
かなり有名なものとして?、確定申告のような手続きは、
基本的に都度データが国に申告されており、
申告時は内容確認して数回のクリック程度ということ。
請求書などの事務手続きもデータのやりとりが増えており、
銀行の振込なども、請求書のデータをデジタルで読み取り、
処理できるように進められているということでした。
日本でもかなり電子データで認められる手続きが
増えつつありますが、この流れは止まらないと考えられ、
電子化への対応はより進められていくと思われます。
【③ コンサルティング中心の業務】
①、②のように、今まで人間が処理していた作業自体が、
圧倒的に減ると、士業事務所としては、
「事業所へのコンサルティング」という業務が中心になります。
こちらの会計事務所も、事務作業の軽減化で、
仕事の質が変わってきているということでした。
実際、私自身も手続きに関するやりとりが多く、
行政から求められる内容も「本当に必要か」
と感じられるようなものも少なくありません。
手続きに関するやりとりが減れば、
今いる事務所の職員の作業も大幅に減る可能性があり、
どういった事務所運営をするかも考えなければなりません。
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★編集後記
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最初の視察先が、割と日本の社労士事務所に近く、
今後の私たちの進むべき方向に近い感じがしました。
今後、他の視察先の情報と合わせて、
もう少し仕組み的な内容にも触れていきたいと思います。
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