割増賃金の計算、大丈夫ですか?!

おはようございます、山梨県南巨摩郡身延町の
社会保険労務士法人シャインの代表社員、中村です。

今年も残すところ約1週間。
私自身も年末まで気が抜けない状況なので、
あと少し、しっかり頑張りたいと思います!

【割増賃金の計算相談】

今年の4月から「働き方改革」が
施行されたことを受けてか、
賃金計算に関する確認が増えています。

特に基本的な割増賃金の計算方法が、
このところ多いので、パターンで考えてみます。

<前提>
・時給1,000円 
・変形労働等なし
・割増率法定通り
 時間外(1週40時間超、1日8時間超) 25%
 休日 (週休1日または4週4日の休み) 35%
 深夜 (夜10時~朝5時までの勤務)  25%

パターン① 1日10時間働いた場合
8時間を超える時間が2時間ある為、
2時間に対し割増賃金の支払いが必要です。
1,000円×8時間+1,000円×2時間×1.25=10,500円

パターン② 月~土まで毎日8時間働いた場合
月~金の5日間の勤務で40時間に到達し、
土曜は週40時間を超える勤務となる為、
土曜日1日分は割増賃金の支払いがが必要です。
1,000円×40時間+1,000円×8時間×1.25=50,000円

パターン③ 日~土まで休みなく毎日8時間働い場合
週に1日も休みがない為、1日分については、
パターン②の計算に加えて、
法定休日労働の割増賃金の支払いが必要です。
50,000円(パターン②)+1,000円×8時間×1.35=10,800円

パターン④ 1日12時間働いて内2時間が深夜労働の場合
パターン①に追加で深夜労働があった場合などです。
深夜労働の前から時間外労働が生じている場合は、
時間単価が時間外0.25+深夜0.25の支払いが必要となり、
時給の1.5倍の支払いが必要となります。
10,500(パターン①)+1,000円×2時間×1.5=13,500円

【割増賃金の計算は非常に難しい?!】
ギリギリ見ていくと、結構細かい計算が多いことが
わかって頂けると思います。

以下が、よく勘違いされているところです。
・1週40時間超の割増がない(パターン②)
・日給制の場合、そもそも割増賃金を支払っていない
・休日労働のカウント(週休2日のうち、1日は時間外でもOK)
・給与規程などと実際の計算が合っていない

割増賃金の計算は、細かいところを除いて、
最初の設計をしっかりしておくと、
あまり大きく間違えることはないと思われます。

現状、割増賃金の時効は2年間ですが、
これから3~5年に伸びると言われていますので、
少額の未払いもかなり恐ろしいものになっていきます。

今行っている計算が不安でしたら、
一度、社労士等に相談頂くのがよいと思います。

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★編集後記
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労働時間に対して、色々な相談が増えてくると、
同時に給与計算方法も確認が必要となり、
そこで未払いが起きていることに気づいたりします。

給与計算の誤りは放っておいていいことはないので、
1日も早い改善をして頂くことが重要です。

※本記事の記載内容は、公開当時の
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