働き方改革の取組みに対するポイントは?

おはようございます、山梨県南巨摩郡身延町の
社会保険労務士法人シャインの代表社員、中村です。

先週は半分以上が県外出張で、
なかなか大変な週でしたが、なんとか乗り切りました。
体調に気を付けないと、乗り切れなさそうです。

【働き方改革の視点?】

厚生労働省 「働き方改革」の実現に向けて
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322.html

働き方改革関連法の施行がこの4月にせまりました。
色々な論点がありますが、法律が非常に複雑になり、
実際やることも色々あります。

今回は個別の視点でなく、どういう視点で、
考えるのがよいかということをまとめてみたいと思います。

【企業への課題の提示】
今回、政府から「生産性向上」というキーワードが
出されております。

たとえば、年次有給休暇の強制付与について、
見方を変えれば、「多少人が休んでも、
耐えられる体制を作ってください」と言えるでしょう。

また時間外労働(残業等)の上限規制についても、
「労働時間自体を減らしなさい」という課題を
国が企業に与えているという見方も出来ると思います。

少子高齢化が進み、労働力が限られる中で、
国としても、こうした政策を通じて、
企業へ生き残る為の課題を示していると考えられます。

【国民の生命を守る為?】
同時に、元々労働法は国民の生命・安全を
守るという考え方が法の背景にあります。

「過労死」の原因ともえる長時間労働等は、
国民の生命を守るという観点からは、
当然見過ごすことが出来ない内容でしょう。

直近の議論の中でも、パワハラ対策を義務化、
という流れができてきていますが、
立場が弱い国民を守る為に、これからも厳しい部分は増えるでしょう。

【働き手確保の為に?】
そして、会社にとってもっとも深刻な、
人手不足の問題に対して、働きやすい職場を作らないと、
働き手が来てくれないという課題が生じます。

時間や休日といった待遇面の問題や、
今後は同一労働同一賃金の関係で、
大手企業との賃金や待遇の差も考えなければなりません。

「働きやすい職場」と一言でいっても、
どういう職場がそうかというのは中々難しいところですが、
かといって、働き手に優しくない職場はやはり選ばれません。

【最後は会社が生き残る為に!】
上記のような話は「そんなこと言ったら会社がつぶれる」
という声が聞こえてきそうですが、
実際、今回の法改正はそうしたことを求めています。

中小企業に対しては、行政からの指導等も、
ゆるやかに対応する旨も示されていますが、
やはり早く対応する必要は出て来ます。

「法律を守る」という視点で考えると厳しいですが、
結局のところ、「働き方改革」は、
企業がこれから生き残る為に必要な事と言えるでしょう。

まずは一歩踏み出して、少しでも、
新しい法律に対して取り組んでいくことが、
姿勢として大切になると考えます。

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★編集後記
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ここのところも、立て続けにこうした話を
聞いていますが、聞けば聞くほど、
大変な法改正だと感じざるを得ません。

社労士として、会社が生き残る為に、
働き方改革で示されていることを、
少しずつでも一緒に考えていきたいところです。