人事制度 構築の流れは③?
人事のお医者さん、人事制度構築士の中村仁です。
これまでも中小企業の人事制度設計などに関わってきましたが、
令和4年10月から「人事制度構築士」という肩書も持ちつつ、
より活動を広げてまいります。
【人事制度構築の大まかな流れ】
前々回からの3回目です。
基本的な流れは下記のような感じです。
標準的にはこの工程を6カ月程度で進めますが、
会社が制度開始したいタイミングなども踏まえて、
多少、調整しながら進めていくことになります。
今回は⑦~⑨を触れていきます。
【⑦評価から給与、賞与への反映】
⑥までで作成した評価制度と賃金制度の紐づけです。
賃金、賞与への反映について「ポイント制」を用います。
「ポイント制」とは、通常の賃金表のように、
「評価結果=賃金反映」と直接的に行わず、
「改定ポイント×ポイント単価」という決め方です。
例えばL職Aさんの評価点が63点だった場合、
下表にあてはめると改定ポイント「20P」となります。
(この表も各社で作成します)。
今年度のポイント単価を200円とすると、
20P×200円=4,000円の昇給となります。
ポイント単価は通常200~500円の範囲とし、
毎年の業績や社会情勢を踏まえて決定します。
賞与についても同様に、各人の評価を元に、
賞与ポイントというかたちで決定していきます。
この段階で完成まで持ち込むのは難しいので、
一旦「仮」という感じで進めていきます。
【⑧運用方法の検討】
人事制度は、制度設計も重要ですが、
それ以上に「運用」が重要だと考えられます。
何事もそうですが「道具」がどんなに良くても、
それを「どう使うか」の方が大切です。
多くの人事制度が「制度があっても成果が出ない」
という悩みを抱えていると言われます。
運用方法のひとつのポイントが「期中の面談」です。
一般的な人事制度の運用方法として、、、
①期初の目標設定
②半期、期末の評価、面談等
③評価から処遇(賃金、賞与等)への反映
①~②の部分で、例えば、目標設定の半年後に面談をすると、
上司・部下ともに「目標はなんだったか」と思いだすことが多く、
結果「今期は目標に近づけなかったので、来期頑張ります」となります。
人事制度の目的のひとつは「成果に向けた目標達成」ですが、
その目標を忘れてしまうことが多い。
本制度は、期中に面談(基本的には2週に1回程度)行うことで、
今期の目標を振り返りながら、2週間の取組みを確認します。
頻度に関しては「大変」という意見も多いですが、
やはりこのくらいの頻度でないと、取組みの振り返りが難しく、
効果も出づらくなると考えられます。
【⑨社員説明、運用へ】
①~⑧を踏まえ、制度設計ができたところで、
社員への説明会を行い、運用に入ります。
社員説明においては、各社のニーズを踏まえつつ、
「人事制度はこういうもの」「こういう風に取りくんでいく」
というような説明を行っていきます。
先にも触れたように、あくまで制度をどう使うかは、
会社で実際に働く方達にどう浸透するかに寄ります。
最初の半年~1年は、仮運用のようなかたちで、
制度自体は使っていきますが、評価からの反映は据え置き、
2年度目から実際に反映させていく事が多いです。
まずは「どんな制度(道具)か」ということを、
体験して知ってもらうということで導入を進めていきます。
…以上、導入の大まかな流れとなりますが、
各社の状況などによって取組み方も変わってきます。
まずはご相談を頂きながら、どんな風に進めていくかも
各社に合わせたかたちで決めていきますのでご安心ください!
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★編集後記
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ここまで人事制度構築、導入の大まかな流れでした。
実際は半年~1年かけてやっていきますので、
細かな部分はまた順次お伝えしていければと思います。
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